北海道旅行といえば、札幌、小樽、函館、美瑛といった定番の名所を思い浮かべる人が多い。しかし実際には、有名観光地だからこその混雑や移動疲れに悩まされ、「思っていた旅と違った」と感じることも少なくない。だからこそ今、旅慣れた人々の間で注目を集めているのが、まだ広く知られていない“北海道の奥深い名所”である。たとえば、野付半島は「この世の果て」とも称される、静寂と荒涼が支配する特別な場所だ。海に浸食され、立ち枯れた木々が並ぶ景色は幻想的で、華やかさとは別の感動を与えてくれる。また、タウシュベツ川橋梁は、季節によって湖面に現れたり消えたりする“幻の橋”として知られ、その儚さが訪れる人の心を強く引きつける。さらに、岩尾別川の秘湯のように、川そのものが温泉となっている野性味あふれる場所や、何もないこと自体が魅力となる猿払村の果てしない直線道路も、北海道のスケールを全身で感じさせてくれる。礼文島では高山植物が海辺近くまで咲き誇り、神の子池では言葉を失うほど神秘的な青が旅人を迎える。こうした場所には、便利さや派手さでは測れない、本物の感動が確かにある。