夫の度重なる裏切り、そして世間を揺るがせた泥沼のスキャンダル。それでも「愛妻」の座を死守し、離婚を選ばなかった昭和の伝説的女優たち。その壮絶な覚悟と美学に迫る。一人目は、人間国宝・坂田十郎を夫に持った大岸かね。夫のホテル密会報道が世間を騒然とさせる中、「モテない男を主人にしたくない」と言い放ち、夫が他界するまでの63年間、揺るぎない愛妻としての人生を貫いた。二人目は、アクションスターとして名を馳せた志穂美悦子。カリスマ歌手・長渕剛の度重なる女性スキャンダルに対しても「刺激は必要」と泰然自若として構え、独自の絆で結ばれ続けた。そして三人目は、世界的スターの夫による長年の不倫や隠し子報道に見舞われながらも、6億円の離婚要求をきっぱりと拒絶した吉峰幸子。20年もの別居生活を経ながらも戸籍を守り抜き、夫が77歳でこの世を去るまでその生涯を支え続けた。夫の裏切りすらも飲み込み、己の誇りを貫いた女たちの物語である。