【中村天風】が示す晩年のお金の使い方は、ただ節約することではありません。 七十歳を過ぎたら、まず惜しまず使うべきは「身体を守るお金」です。足に合う靴、眠りを支える寝具、見やすい眼鏡や必要な治療。今の身体を少しでも楽にする支出は、明日の自分への敬意です。次に大切なのは「大切な人との時間」。友人への交通費や家族との食事代を惜しんで、その一日を失えば、戻らないのはお金ではなく時間です。会えるうちに会う、話せるうちに話す、その勇気が晩年を豊かにします。そして三つ目は「暮らしを楽にするお金」です。重い道具を軽い物に替え、照明や手すりを整え、不便を我慢しない。 中村天風の人生哲学が語るのは、通帳の数字ではなく、今日を明朗に生きる力こそ本当の豊かさだということです。