私、木村更良は東京の大学に進学したものの、すぐに飽きて次々とサークルを変え、結局就職も適当になってしまった。事務職を選ぶも、3ヶ月で辞め、次に挑戦した配送ドライバーや医療事務も長続きしなかった。ある日、大学の友達の紹介でスーパーのレジ打ちを始めることに。最初は退屈で、すぐに辞めたくなったけど、ある日、ふと気づいたんだ。ピアノで培った指の器用さがレジに活かせるんじゃないかって。次第に常連さんの顔と名前を覚え、おしゃべりが楽しみになった。ある日、店内放送で「空いているレジにお並びください」というアナウンスが流れた時、気づいた。みんな、私のレジに並んでいる。