長年にわたる野球人生の中で、イチローが「本気で嫌っている」と言われる選手が3人いる。その背景には、それぞれの選手の姿勢や価値観がイチローの哲学と衝突する場面があった。まず一人目は斎藤佑樹。「ハンカチ王子」として一世を風靡し、2006年には日本ハムにドラフト1位で入団した。しかし、斎藤の野球に対する態度が問題視される。イチローと同じ事務所に所属し、憧れの対象と接近を試みたが、斎藤が先輩であるイチローのアドバイスを軽視し、さらに相手選手へのリスペクトが欠けている態度にイチローは強い不快感を抱いた。次に挙げられるのは、中村紀洋。「問題児」の異名を持ち、ホームラン狙いのプレースタイルが特徴だったが、イチローは「全打席で長打を狙うなんて愚かだ」と一刀両断。お互いの野球観が正反対であったことから、彼らの間に接点が生まれることは少なかった。そして最後に登場するのが、伝説的な監督、野村克也。1995年のオールスターゲーム前日、イチローが挨拶を省略したことをきっかけに、野村が激怒。メディアでもイチローに対する否定的なコメントが続いた。しかし晩年になると、野村は理想的なプレイヤーの中にイチローを挙げ、彼への評価を一変させた。彼らとの確執を通じて浮き彫りになるのは、イチローの「野球という哲学」に対する揺るぎない信念だ。その姿勢こそが、彼の偉大さを裏付けているのだろう。