1955年、エリザベス女王の来日は日本中に感動の波を広げた。当時の皇太子一家は英国の女王を迎え、緑豊かな宮庭を共に散策した。空気に和やかさが漂う中、15歳の広仁宮様は堂々とした足取りで女王に歩み寄ろうと試みた。その瞬間、母である美智子様が静かに手を伸ばし、歩みを制止されたのだ。この予想外の展開に広仁宮様は短い間困惑の表情を見せつつも、すぐに背後の英国側の男性と自然体で英語で会話を始めた。広仁宮の振る舞いは、若干15歳でありながら国際的な場でのマナーと英語のコミュニケーション能力を完璧に表現していた。幼少期より積み重ねてきた教育と品格が、この瞬間に花開き、周囲に強い印象を与えた。エリザベス女王の方から声をかけられる形で対話が成立したことで、広仁宮様の落ち着きと優雅さはさらに際立つものとなった。この忘れられない瞬間こそ、後に天皇陛下としての高い品位と国際的感覚の礎となったのだろう。