ランチでもどう」という誘いに、久々の娘との外出を楽しみにしていたその日。心弾む期待とは裏腹に、車の進む先は見知らぬ田舎道だった。窓の外の風景が稲田ばかりになり、不安が募る。「この道、大丈夫?ネイレストランに行くんだよね」と問いかけると、娘は少しぎこちない声で「もうすぐ着くから」と答えた。やがて車が止まった先にあったのは、赤レンガの建物――「グリーンヒルズ介護ホーム」だった。「ここで少し休んでね。病院も近いし、静かでいい場所だから」と説明する娘の言葉に、全てを悟った。「ランチ」ではなく、これは計画されていた“別れ”だったのだ。数日後、私は銀行口座を確認し、驚く真実に気づいた。娘の口座には私の名義から毎月大金が振り込まれていた。それは「世話」ではなく、自分の利益のための行動だったのだ。私はすぐに振込を停止し、決意した。「これからは自分の人生を自分で守る」。