江ノ島の海風を切るバイクの音、そして隣にはピンク髪がなびくルナちゃん。初対面の時から明るくて自由奔放な彼女に引っ張られ、僕は日常を忘れた冒険に巻き込まれていった。バイク好きの父親が毎月のようにツーリングを楽しむルーティンを作ったおかげで、こんな楽しい日が訪れるとは思いもしなかった。 「ねえ、おじさん、この道、ぜったい映画に出てくるあの感じじゃない?風ヤバくない?」そう言いながらノリノリで首を揺らす彼女の姿に、自然と笑みがこぼれる。ふと後ろを見ると峠のカーブで軽く叫びながら追いついてくる彼女。「怖いよ!でも超楽しい!」と笑顔で叫ぶルナちゃんに圧倒され、僕も少しアクセルを緩める。 休憩所で食べた手打ちそばも絶品だったが、それよりも彼女のバイクへの愛に感心させられた。「愛車とは会話が大事なんだよね!」と真剣に語る彼女の横顔は、顔だけじゃなく、中身も魅力的で可愛いと思わされる。 茨城から6時間かけてツーリングに参加してくれたルナちゃん。「またどこか行こうね!」と、帰りの夕日を背景に嬉しそうに笑うその姿は、忘れられない一日に彩りを与えてくれた。