かつては手頃な価格で知られていた250ccのバイクが、今ではそのイメージを覆すほどに値上がりしています。顧客の多くは40万円程度で新車を購入することができると思っていたのに、昨今の市場では新車価格が50万円を簡単に超え、なかには100万円近くになるモデルも珍しくはなくなってきました。この値上がりの背後には、いくつかの要因が絡んでいます。例えば、厳しくなる環境規制に対応するための開発コスト、人件費や原材料費の上昇です。特に電子装備の導入が進む昨今では、これらがバイクの製造コストに大きく影響を与えていると言われています。それでも、多くのライダーにとって250ccは扱いやすく、免許取得直後の初心者にとっても乗りやすいため、選ばれ続けている一台です。しかし、このまま値上がりが続くと、新たにバイクを始める人々にとっては少々ハードルが高すぎるかもしれません。かつてのような手軽さを取り戻すためには、業界全体での価格抑制と質の改善が求められています。