八幡浜駅に降り立った私は、その土地の冷たい朝に挨拶されながら、日本一細長い半島、定岬半島に向かう計画だった。四国の西端にあるこの土地は、まるで地図から飛び出したように細い地形をしており、九州までの距離は意外なほど短い。観光にあまり取り上げられない場所で、まさに隠された宝のような存在だ。定岬半島の最先端を目指すべく、私はその土地の名物「八幡浜ちゃんぽん」をまず堪能することに決めた。その味は、長崎から伝わる文化が地元ならではの進化を遂げた逸品だった。魚介の旨味とあっさりしたスープが絶妙に絡み合い、朝の胃袋を優しく温めてくれた。旅の終わりには、この半島の先端で待ち受ける絶景と、風力発電が並ぶ光景を目の当たりにすることになった。瀬戸内海と豊後水道の両方の海を一望できる場所から眺める景色は、まさに圧巻だった。こんな衝撃的な風景が隠れているとは、思いもしなかった。