鈴香は、いつも水泳の授業を見学していた。中学時代、芋っぽい姿が原因でクラスメイトからからかわれた過去が彼女を躊躇させていたのだ。その彼女を心配してくれたのは、クラスの中心人物である羽美さん。だが、その心配が表向きであることを鈴香は知っていた。ある日、突然プールへの誘いが舞い込み、鈴香は否応なく参加することに。そこで頼れるのは、派手な外見を持つチャラ男の兄だけだった。「妹にぴったりの水着を用意する」と言って消えた兄は、本当に可愛い水着を買ってきてくれた。プール当日、不安な鈴香を勇気づける兄の言葉。「鈴香は世界一可愛い」。その言葉に励まされ、鈴香はプールへと歩みを進めた。競技の中で、彼女は自信を取り戻し、自らの魅力を引き立てることになる。「自分を信じることの力」を教えてくれたのは、彼女を応援する兄の存在だった。