お妃教育とは、皇室に入る前に未来の皇室の役割を理解し、必要な知識や所作を身につけるための特別な指導です。雅子様は結婚の約3か月前から、この教育を受け始めました。 雅子様の指導に携わった雍仁親王妃勢津子が残した記録によると、この期間中に雅子様は「人形のように扱われた」と記されています。結婚式当日も早朝から慌ただしい準備が進められ、髪は油で固められ、その油分をベンジンで拭き取る作業が行われました。しかし、そのベンジンが目に入り、一瞬視界が真っ暗になり何も見えなくなる場面もあったといいます。このような過酷な状況の中でも、雅子様は笑顔を絶やすことなく、真剣に学び続けました。 雅子様が書き上げたノートは60冊以上に及び、付箋だらけだったといいます。その間、雅子様の体は徐々に痩せ細り、ウェディングドレスのサイズ調整が4回も行われたことが記録されています。民間出身として皇室に嫁ぐ雅子様が、世界中の王族から称賛される存在となったのは、並々ならぬ努力の結晶であると言えるでしょう。