フランス国民を驚かせたのは、エマニュエル・マクロン大統領の思わぬ振る舞いでした。39歳で史上最年少の大統領に就任した彼の能力は、国内外で広く認められている一方、「マクロンタイム」と揶揄されるほど時間にルーズな一面も知られています。しかし、この日ばかりはそんな姿が一変しました。 マクロン大統領は約束の時間ぴったりに皇居に到着し、天皇陛下と雅子さまに丁寧な挨拶を交わしました。特筆すべきは、雅子さまとの30秒以上に及ぶ握手。その間に表れた両陛下への深い敬愛が、多くの目を引きました。大統領夫妻の若干緊張した様子も印象的でしたが、雅子さまはそんな場を和ませるかのように、大統領夫人が英語に十分な自信を持てないことを察し、フランス語で語りかけられました。この配慮に、大統領夫人もほっとした表情を浮かべたといいます。 さらには、フランスの文化で親愛の証とされる軽い背中へのタッチなど、随所に見せた交流の中でも、マクロン大統領は常に雅子さまへの敬意を忘れることなく振る舞われました。この場面は、日仏両国の絆の深まりを象徴するものとして多くの人々の心に刻まれています。