真野直美さんは、恋人の昌広が突然の事故で命を落とした後、彼の未完の夢を引き継ぐことを誓いました。彼が目指していた甲子園出場を果たすため、当時、女子マネージャーを置いていなかった延岡学園に足を運びます。初めは誰からも相手にされず、実質的な部員として認められない日々が続きましたが、それでも彼女は掃除や洗濯、あらゆる雑務をこなしながら練習に参加し続けました。12月、寒さと闘う直美に、監督がジャージを差し出し、「寒いだろう」と声をかけた瞬間、彼女は正式に仲間として迎え入れられます。そして、高校最後の夏、延長戦を制して見事に甲子園出場を果たし、準優勝という栄光を手にします。甲子園の地から彼女は心で語りかけます。「正広、甲子園は楽しかったよ」。彼との絆を胸に刻み、彼の父にも「次の恋は考えられない。でも、どこかでまた会えると信じている」と告げました。