オートマ車(AT車)は、マニュアル車(MT車)と比べて、クラッチ操作や複雑なシフトチェンジが不要なため、誰でも簡単に運転できるのが特徴です。坂道発進が苦手な人でも、AT車なら心配なくスムーズに発進できます。しかし、その手軽さゆえに、多くのドライバーが知らず知らずのうちに車に負担をかける操作をしてしまうことがあります。今回は、オートマ車で絶対にしてはいけない危険な行動5選を紹介します。これらの行動を避けて、車を長持ちさせ、安全な運転を心がけましょう。
1. 完全に停止する前に「R」シフトに切り替える
急いで駐車しようとして、車が完全に停止する前に「D」レンジから「R」レンジに切り替えたことはありませんか?この行為は車にとって非常に危険です。車が動いている状態でシフトを切り替えると、ブレーキではなくトランスミッションが車の動きを強制的に止めようとします。これにより、車の心臓部であるトランスミッションに大きな負担がかかり、部品の破損を招く可能性があります。
もしこの操作を繰り返すと、修理費用が高額になることは避けられません。特に古い車では、トランスミッションの修理や交換にかかる費用が一か月分の給料以上になることもあります。
最新の車種には速度センサーが搭載されており、車が完全に停止していない状態でシフトチェンジすることを防止する機能が備わっていることが多いですが、古い車では注意が必要です。
2. 坂道で「N」レンジに入れる
坂道を下るとき、燃費を節約しようとして「N」(ニュートラル)に入れたことはありませんか?この行為は非常に危険です。なぜなら、ニュートラルではエンジンブレーキが効かず、車が重力に任せてスピードを増す可能性があるからです。こうなると、制御が難しくなり、ブレーキを過度に使ってしまい、ブレーキパッドの摩耗を早める原因となります。
また、急な坂道ではブレーキがオーバーヒートして効きが悪くなる可能性もあります。燃費を気にするよりも、安全を第一に考え、坂道では必ず「D」レンジを使用してエンジンブレーキを活用しましょう。
3. 停止中に「P」レンジに入れる前にブレーキを踏まない
信号待ちや駐車時、車を停止させたら「P」レンジに入れるのが基本です。
しかし、シフトを「P」に入れる前にブレーキをしっかり踏んでいないと、パーキングポールという部品に大きな負担がかかります。パーキングポールは車を物理的に固定する役割を持っていますが、車が完全に止まる前に「P」に入れると、その小さな部品に全体の重量がのしかかり、破損の原因になります。
特に、坂道や傾斜のある場所では必ずブレーキをしっかり踏んでから「P」に入れ、車の動きを完全に止めた状態にしておくことが重要です。さらに、坂道ではサイドブレーキも併用することで、車の負担を減らし、安全性を高めることができます。
4. アイドリングストップ時に「N」レンジを使う
信号待ちや渋滞時にアイドリングストップ機能を使う際、「N」レンジにシフトチェンジするドライバーがいますが、これは実はあまり推奨されていません。アイドリングストップのシステムは、車のエンジンを一時的に停止させ、燃費を改善することを目的としていますが、「N」レンジに入れることでシステムが正しく動作しなくなることがあるのです。
また、頻繁にシフトを「D」から「N」へ、そして再び「D」へ切り替えることは、トランスミッションにも負担がかかります。アイドリングストップ機能が付いている車は、基本的に「D」レンジのままにしておくのがベストです。
5. 「P」レンジのままでアクセルを踏む
駐車場などで「P」レンジに入れたまま、誤ってアクセルを踏んでしまうことも大変危険です。「P」レンジは車を固定するためのシフトですが、アクセルを踏むことでエンジンが回転し、その力が無理にトランスミッションに伝わります。これにより、トランスミッションやエンジンの一部に過度な負荷がかかり、重大な故障につながる可能性があります。
さらに、誤ってシフトを「D」や「R」に入れてしまうと、突然車が動き出してしまう危険性もあります。駐車中や停車時には、必ずエンジンを切るか、足をアクセルからしっかり離す習慣をつけましょう。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=p9PPemaHOLc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]