平成時代の最中、阪神淡路大震災の被災地を訪れた美智子さまは、水も電気も通っていない状況で、皇居から水仙の花を持参されました。しかし、「スイセンの花を枯らさないでね」という言葉が、復旧に追われる職員たちを困惑させたのです。彼らは花を守るために特別な処理を施す必要がありました。一方で、雅子様はシンプルな装いとともに、被災者一人ひとりに寄り添う姿勢を見せ、多くの人々に感動を与えました。三度にわたる訪問を通じて、公務以上に人としての思いやりを示され、涙を浮かべながら心のこもった声がけを続けられました。平成から続くこの対照的な姿勢は、時を超え、被災地への真の寄り添いとは何かを考えさせられる機会となりました。雅子様の誠実な姿は、今なお国民に寄り添う皇室の新しい在り方として、多くの人々に感銘を与え続けています。