革命の嵐に飲まれたフランス王室の中で育ったマリー・テレーズの壮絶な人生が描かれています。幼少期はベルサイユ宮殿で輝かしい生活を送りながら、父ルイ16世と母マリー・アントワネットの教えを受けて王族としての自覚を持ち始めました。しかし革命による王家の崩壊後、彼女は家族を次々と失い、幽閉生活を送りながら孤独と痛みに耐えます。その中で、「恨むな」という父の遺言が彼女の内面を支え続け、許しの思想を育てます。自由を得た後、母の故国オーストリアで亡命生活を始めますが、他国の冷淡さと祖国を奪われた孤独な思いに胸を締め付けられる日々が続きます。その後の結婚と喪失、さらなる亡命生活を経て、祖国を取り戻す道を模索する彼女の姿が痛々しくも誇り高く描かれています。ナポレオンによる支配の影響で揺れるヨーロッパの情勢に苦しみながらも、彼女は王家の誇りを守るため立ち上がり、復興への象徴として人々を励ましました。最終的に、ナポレオン失脚後の混乱の中で祖国への帰還を果たしますが、復讐の象徴と見られ悩むこともありました。それでも彼女は自らの使命を果たし、尊厳と秩序を取り戻すため尽力しました。マリー・テレーズの人生は、喪失と痛みを超えて人々に希望を与える王族としての誇りを貫き通す物語となっています。